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太陽光発電システムの耐用年数・寿命
太陽光システムは太陽電池パネル、架台、電気機器などで構成されていて、主たる構成機器の期待寿命は・・・
■太陽電池パネル・・・20年~30年
■パワーコンディショナ・・・10年~15年
となっています。
もちろんこれを過ぎればすぐにダメになるという物でもありません。
ただし、一部には30年以上も稼働し続けている太陽光発電システムも存在しますので、技術力が向上している現在の太陽光パネルであれば、さらに長期間の稼働が見込める可能性もあります。
耐用年数が近づくことによるデメリット
「20~30年」が太陽光発電の一応の目安とお伝えしましたが、あくまでも目安であり、設置状況や環境によってはもっと早く耐用年数を迎える太陽光発電システムも存在します。ここでは、耐用年数が近づいた太陽光発電システムに発生するデメリットを紹介していきます。
耐用年数が近づいた太陽光発電システムでは、太陽光パネルの劣化が発生します。具体的には、太陽光パネルの「ガラス表面」や「配線」部分に、以下のような劣化が発生しやすくなります。
・配線の断線
・太陽光パネルの層間はく離
・太陽光パネル表面の変色・汚れ・変形など
これらの太陽光パネルの劣化により、太陽光発電システムの発電量が低下してしまう場合もあります。
耐用年数が近づくと発電量も低下する?
耐用年数が近づき、劣化が進行していく太陽光発電システムでは、発電量はどの程度低下してしまうのでしょうか?
水産庁が2014年3月に発表したデータ(漁港のエコ化方針(再生可能エネルギー導入編) 巻末資料)などを参考にすると、耐用年数が近い太陽光パネルの劣化によって、年間「0.25~0.5%」の発電量が低下してしまうと考えられています。しかし、太陽光パネルの劣化は、メンテナンスによってある程度は予防することができます。
「モジュール出力保証」はあてにならない?
太陽光発電システムを設置する際の保証に「モジュール出力保証」があります。「モジュール出力保証」は、太陽光パネルの出力性能を一定期間にわたり保証するもので、もしも出力性能が規定値よりも下回った場合は、メーカーが無償で太陽光パネルの修理・交換に応じるという内容です。
この「モジュール出力保証」ですが、仮に「出力保証:90%」の場合、「公称最大出力の90%」を基準とした90%の数値になるので、実際は「公称最大出力の81%」を下回ったパネルのみ保証対象となります。
実際の劣化率から考えてみると、年間で0.5%発電量が低下したとしても、10年間で5%です。20年経過したとしても「公称最大出力の81%」には到底およばないため、メーカーの「モジュール出力保証」を利用する機会はほとんど訪れないと思っておいたほうがいいでしょう。
適度なメンテナンスで耐用年数をアップ
耐用年数が近づくことで起こる「配線の腐食・断線」や「太陽光パネルの層間はく離」、「パネル表面の変色・汚れ・変形」などの劣化は、適切なメンテナンスを行うことである程度は予防することができます。
太陽光パネルの経年劣化を防ぐために劣化しにくい素材を選ぶことも良いですが、耐用年数をアップさせるためには適度なメンテナンスを行うことが重要です。
具体的なメンテナンス方法ですが、自分で点検する方法などもありますが、やはり定期的に業者によるメンテナンスがおすすめです。定期点検を行う頻度ですが、2017年4月に施行された改正FIT法では、4年ごとの定期メンテナンスを推奨していますので参考にすると良いでしょう。
なお、定期メンテナンスは太陽光発電の設置業者により、有償/無償が異なります。太陽光発電を設置時に、定期メンテナンスについてもしっかりと確認して契約を結ぶようにしましょう。